借地権割合とは、土地の価値のうち「あなたの権利」が何割かを占める指標
借地権割合とは、所有権を100%とした場合に、借地権と底地権がそれぞれ何%の価値を持つかを示す割合です。
土地の権利は、地主さんが持つ「底地権(そこちけん)」と、あなたが持つ「借地権」に分かれています。あなたが納めるべき税金を国が計算する際、土地全体の価値にこの「借地権割合」を掛け合わせることで、あなたの持つ借地権の財産評価額を割り出します。
相続税や財産評価の計算では、この割合を使って「借地権としての評価額」を算出します。割合は地域ごとに30%〜90%まで定められており、国税庁が公開している路線価図で確認できます。
この記事では、借地権割合の調べ方と、実際の評価額の計算方法を、具体例を使って順番に説明します。
借地権割合の調べ方:国税庁の路線価図を見る
あなたの借地権割合が何パーセントに設定されているかは、国税庁が公表している「路線価図」を見ることで簡単に確認できます。
路線価図に描かれている道路には、「215D」といった数字とアルファベットが記載されています。この末尾のアルファベット(A〜G)が、あなたの借地権割合を示しています。

路線価図を開くと、地図上の道路に沿って数字とアルファベットが記載されています。この末尾のアルファベットが借地権割合を示す記号です。記号と割合の対応は以下のとおりです。
| 記号 | 借地権割合 |
| A | 90% |
| B | 80% |
| C | 70% |
| D | 60% |
| E | 50% |
| F | 40% |
| G | 30% |
※一般的に、都市部や利便性の高い地域ほどあなたの権利(借地権割合)が高く設定され、郊外にいくほど低くなる傾向があります。
借地権割合を使った評価額の計算方法
路線価図には、借地権割合だけでなく「路線価」も記載されています。路線価とは、道路に面した土地1㎡あたりの価格を千円単位で示したものです。
借地権の評価額は、次の式で計算します。
借地権の評価額 = 路線価 × 土地の面積(㎡) × 借地権割合
【計算の前提条件】
路線価図に「215D」と記載されているとします。
・あなたが借りている土地の面積:100㎡
・接している道路の路線価の表示:「215D」
※「215」は1㎡あたり215,000円(千円単位表記のため)
※「D」は上記一覧より借地権割合60%
この土地について、あなたが100㎡の借地権を持っている場合、評価額は次のように計算されます。
【計算式】
土地の面積(100㎡) × 1㎡あたりの路線価(215千円) × 借地権割合(60%) = 1,290万円
つまり、この借地権の財産評価額は1,290万円ということになります。(なお、これは補正率や特例等の評価減などの調整を加えない、基本的な計算式での金額です。)
このように、相続税などの税金は、この評価額を基準にして課税対象が算出されているのです。
注意!「税金上の評価」と「実際の売却価格」は異なります
ここで、あなたに必ず知っておいてほしいことがあります。
借地権割合を使って算出した評価額は、あくまで税金を計算するための評価額です。実際に不動産を売却したときに買い手がつく金額(市場価格)とは、必ずしも一致しません。
そのため、「自分の不動産はこれくらいの評価額だから、これくらいの資産価値があるはず」と思い込んでしまうと、実際の売却時に想定とのズレが生じることがあります。
実際の不動産市場では、地主さんとの人間関係や承諾料の有無、地域の需要など、数値だけでは測れない多くの要因が絡み合います。そのため、「評価額が1,290万円だから、不動産としての資産価値は1,290万円だ」と自己判断してしまうと、資産組み換えや相続対策の計画が大きく狂ってしまうリスクがあります。
そのため相続対策や税金対策として不動産の買い替え・組み換えを検討する場合、評価額だけを見て単純に「売却すればいい」「買い替えればいい」と判断するのは危険です。土地の権利関係や市場の状況など、専門的な視点を含めた検討が必要になります。
まとめ:失敗しない相続・資産売却のために、専門家へ相談を
- 借地権割合とは、所有権を100%としたときの借地権の価値の割合(30%〜90%)のこと
- 国税庁の路線価図で、地域ごとの借地権割合(記号A〜G)を確認できる
- 借地権の評価額は「路線価 × 面積 × 借地権割合」で計算する
- この評価額は相続税などの課税基準であり、市場で売却出来る価格とことなる
あなたの借地権の価値を正しく把握することは、円満な相続対策や失敗のない資産組み換えのための第一歩です。
しかし、実際の売却や地主さんとの交渉、税金対策は、単に買い替えたり売却したりすれば良いという単純なものではありません。だからこそ、あなたの大切な資産を守るためには、不動産と相続のプロフェッショナルによる客観的な判断が必要不可欠です。
「うちの借地の場合、実際の売却価格はいくらになるのだろう?」
「地主さんとのしがらみを整理して、損のない相続準備を進めたい」
そうお考えのあなたは、ぜひ一度、不動産問題解決コンサルティングの専門家である「ユー不動産コンサルタント」までお気軽にご相談ください。あなたの立場に寄り添い、最適な出口戦略をサポートいたします。
