【質問】

不動産契約のキャンセルについて質問です。

売買契約をした後に、売るのを辞めたいと思うのですが、手付けの倍返しというのを、 聞きました。

契約解除は、できるでしょうか ?

【回答】

こんにちは。

台東区上野で不動産問題解決コンサルティング仲介の株式会社ユー不動産コンサルタント脇保雄麻です。

基本的に手付金は、下記の3種類があります。 

1:解約手付 

 →契約の相手方が履行に着手するまで契約解除できる手付。買主が解約の場合は手付放棄して、売主が解約の場合は手付金の倍額を買主に手付金を変換して解約することが出来る。 

2:違約手付 

 →契約の相手方に契約違反があった場合に損害賠償とは別に募集される手付。 

3:証約手付 

 契約の証拠として支払う手付。 

 

基本的には契約書条項に手付金はどのような条文になっているかによるのですが。ご相談者様がおっしゃている売主の契約解除による手付倍返しというのは、解約手付のことです。 

大手仲介会社が利用しているFRKや全宅や全日といった保証協会の仲介会社が利用している不動産契約書のフォーマットはどうなっているかと言うと、解約手付となっております。

しかしながら、かならずしも不動産仲介会社が作成する契約書フォーマットの条文をそのまま使うとは限りません。

契約の条件等によっては、売買時に支払う手付金を証約手付として契約解除するには違約になる等にしている契約書も当然あります。 

不動産の個人間売買で一般的に多いのが手付金を解約手付と違約手付の意味合いでの契約書が多いのですが、一般的に不動産売買の手付金が解約手付だからと言って必ずしもご相談者様が締結した契約書がそうだとは限らないという事です。

大切なことは、締結した契約書条項に何が記載されているかをしっかりと確認することです。 

 

また、手付解除(手付倍返しによる解除)の場合、手付解除できる期日を設けていたり、相手方が履行に着手した後は手付解除できないという事もあります。(売主が宅建業者の場合であれば手付金は解約手付として、相手方が履行に着手するまでは手付解除できるとされております。それ以外の特約は無効となります)

相手方が履行に着手するとは、例えば、買主側が銀行と金消契約を締結したり引越し業者に申込み手続きしたり等です。

仮に相手方が履行に着手した後に契約解除となると違約という事です。(それも契約書の条文がどうなっているかにもよるのですが。) 

最後に契約自体が違約解除になった場合ですが、解約手付と違約手付を兼ねている場合であれば、手付金の額が違約金の額と同額なのですが、違約金が売買代金の20%となっていたりする場合もあります。

不動産売買契約時の手付金は5~10%が多いのですが、仮に買主側が違約となった場合は、支払ている手付金に加えて違約金の不足額を売主に支払って契約解除となります。 

 

重説や契約書に書いてあることを上から読むことは誰でもできることです。

大切なことは契約当事者である売主様および買主様が重説や契約書に記載されている内容を理解して説明するのが本来の不動産仲介会社の役割なのですが。契約締結後にこのようなご質問をされているという事は、契約当日に契約書をただ読み合わせして言われるがまま記名押印してしまったという事でしたでしょうか?

不動産の売却はどうやって売るかも大切ですが、それ以上にトラブルが無いように契約をまとめるという事ももっと大切なことです。

今一度、契約書に記載してある条文等を確認して分からない箇所等は担当者に確認してみることをお勧めいたします。 

 参考までに

「解除」と「解約」の違いもまとめましたのでご覧ください。

【解除と解約の違い】

 

買換えや売却はどうか?

まずは自分一人で査定額を調べたいという方は、

無料でAIがあなたの不動産を評価してくれます。

だれでも無料で利用できます。

【セルフィン】

セルフィン

不動産に関してのお悩みやご相談

第三者的な立場でしっかりとアドバイスいたします。

まずはお気軽にお問合せください。

 

株式会社ユー不動産コンサルタント

脇保雄麻

03-5830-7600

 

【お問合せ】

    お名前 (必須)

    メールアドレス (必須)

    件名

    問い合わせ内容