住宅ローン事前審査で承認されたとしても本審査で非承認となる場合があります。

住宅ローン審査を申し込んだ金融機関に非承認の理由を問い合わせても返答は

『総合的な判断で今回住宅ローンをお受けすることが出来ません』

いくら聞いても総合的な判断でとしか言われないと思います。

では何故!?事前審査で承認を得ているのに本審査で非承認となってしまうのか!?

 

こんにちは。

台東区上野で不動産問題解決コンサルティング仲介の

株式会社ユー不動産コンサルタント脇保雄麻です。

 

今回は、住宅ローン事前審査で承認を得ておきながら、

不動産売買契約後に住宅ローン本審査を申し込んだら非非承認となってしまうのか理由を解説したいと思います。

 

住宅ローン審査で金融機関は何を見ているの?

融資審査で見る2つの評価

住宅ローン審査で金融機関はいったいどういったところを見ているのかというと

簡単に言ってしまえばこの人にお金を貸してもちゃんと返済してくれるかどうかを見ているという事です。

 

当たり前だろ!!と思われる方が多いと思いますが、金融機関はその当たり前のことを総合的にみているんです。

住宅ローンを融資する際に金融機関は属性評価担保評価を審査しております。

属性評価とは、住宅ローンを借り入れるその人自身の評価の事で

担保評価とは、購入しようとしている不動産そのものの評価の事です。

 

では、属性評価と担保評価はどういう分類で見ているかというと基本的な事項は下記表のとおりです。

属性評価 個人信用調査
勤務先と勤続年数
収入
借入時の年齢
担保評価 担保物件の評価
登記事項
建物の遵法性

金融機関により融資審査の基準等は異なりますが、見ているポイントとしては基本的に同じような事項を見ております。

住宅ローン審査の際にどういう基準で審査しているかや住宅ローン審査を受けるうえでのポイント等を知りたい方は

『不動産の仕組みと新常識』第5章をお読みください。

 

事前審査と本審査では何が違う

事前審査と本審査では何が違うのでしょうか?

答えは、事前審査は属性評価中心で物件の担保評価は大まかにしか見ておりません。

それに対して本審査では、事前審査での申請内容の実際の照合と本人面談による評価および購入物件の物件評価をここで行っております。

 

<事前審査とは?>

事前審査は売買契約を締結する前に住宅ローンを借りれるかどうかを審査するために事前審査を行います。

不動産売買契約書の条文に住宅ローン特約があります。これは、売買契約後に仮に住宅ローン審査が非承認となった場合は、売買契約自体を白紙解除できる内容の条文になります。

売主の立場だったとしたら、住宅ローンが通るか通らないかわからない人と契約を締結して、いざ住宅ローン審査したら非承認だったらか契約解除ね。とされていたら売主からしたらたまったもんじゃありませんよね。

だから、不動産売買契約を締結する前には住宅ローン審査をしてからでなければ実務上では契約自体は出来ないわけです。

 

事前審査の段階では、物件の担保評価まで審査しておらず

販売価格に対して融資希望金額がいくらかという事を見ております。要するにこの人は頭金をいくら出すのかという事を見ております。

一部の金融機関では、販売価格に対してではなくその金融機関が評価した価格に対しての融資希望金額で評価している場合もあります。

ただ、多くの都市銀行の場合では販売価格に対して融資希望金額はいくらかという事を見ております。

事前審査の段階では、個人の属性審査が中心となり、物件価格に対して融資希望金額の割合を見ております。

 

<本審査とは?>

本審査は不動産売買契約後に行います。

不動産売買契約では住宅ローン特約を設けているのですが、契約書には住宅ローン申込金融機関とローン解除出来る期日が記載されております。

ローン解除期日までに本審査承認を得られるように住宅ローン本審査を出すのですが、

仮に期日を過ぎてからローン非承認となってしまったらローン解除での契約解除はではなく違約解除となり違約金が発生してしまいます(実務的には期日延期等の合意書を作成したりして対応しているのですが)。

 

住宅ローン本審査では、契約締結した不動産売買契約書と重要事項説明書が必要となってきます。

その他、物件の登記簿謄本や借入者の納税通知書等も必要となってくるのですが、必要書類等に関しては申し込む金融機関や審査状況により提出する書類等も異なってきます。

事前審査で属性審査を中心としましたが、本審査で属性審査はしないといいう事ではありません。本審査では面談と事前審査での審査内容の照合といった感じです。なので事前審査で金融機関に伝えている内容と本審査での内容が異なれば当然に金融機関もアレっとなるわけですね。

物件担保評価は、本審査の段階で行うという事になるのですが、投資用不動産の融資とは違いますので販売価格が高い安いの評価というよりも違法物件でないかどうか等の確認といった感じです。契約書と重要事項説明書といった資料中心の審査となります。

 

 

事前審査承認後に本審査NGとなる理由

事前審査承認を得て初めて売買契約

住宅ローンを利用される場合は住宅ローンの事前審査承認を得ていなければ不動産売買契約まで進むことが出来ません。

先に説明した通り、不動産売買契約書にローン特約があり、ローン不承認となった場合には締結済の売買契約自体が白紙解除できる内容の条文になります。

住宅ローンが通るかどうかわからないの契約したはいいもののローン審査NGだったから契約解除しますとは簡単にされていまったら、売主としたら契約締結からローン審査までの期間約1カ月の間に販売は当然止まっているわけです。ローン解除で契約が白紙解除となったら再度販売し新たな買主を見つけなければならないという事です。

なので事前審査承認を得ていなければ売買契約まで進むことが出来ないのです。

 

【売買契約までの流れ】

住宅ローン事前審査

売買契約

住宅ローン本審査

 

個信かけてますか?

個信(こしん)とは何かというと、個人信用調査の事です。

全国の金融機関が加盟しており借入者の融資状況や返済状況等を紹介することが出来ます。

一日での融資返済期日が遅れると履歴が残ります。その履歴は数年間残る形になるのですが、融資審査した金融機関は、個信をかけて調査することにより他行で融資返済の履歴を確認することが出来ます。過去に返済の遅延等があれば当然審査でも、「この人は住宅ローンちゃんと返済できるのかな?」となるわけです。

よくブラックリストという表現を使う方もいますがブラックリストという名前のものは存在しておらず、個人信用情報機関に遅延等の事故履歴が残ることをブラックリストと呼んでいるのかもしれません。

 

個人信用情報に関いては過去の記事にも記載しましたのでご参考まで。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

ローン審査と個人信用情報

 

 

不動産仲介業者の共通認識

不動産仲介業者の共通認識として、ネット系銀行やフラット35の事前審査では売買契約まで進めないです。

理由はネット系銀行の場合は、個信をかけていないことも多く審査自体が、年収からの返済比率をみる机上審査で事前承認を出しているからです。

フラット35の場合は、フラット35を受け付けた窓口となる金融機関によってちうので違うのですが本審査では機構での最終審査でとなることがあるからです。

なので仲介業者の共通認識としてはネット系銀行で事前審査承認を得ていても都市銀行等での事前審査を受けてくださいとなるのです。

 

おおよそ不動産仲介業者の場合は、都市銀行の住宅ローン会社と提携しており、仲介業者を通じて提携している都市銀行で審査の場合は個信をかけた審査となるので事前審査承認として契約まで進めるのです。

ただ、個信をかけたローン事前審査だからと言っても本審査でローン非承認となったとしても何らその金融機関に対して責任等を追う事は出来ないです。

事前審査承認後は事前審査承認書等を通知しるのですが、

大概の書類に『本審査の結果により融資をお断りする場合もあります。』等の文言が記載されております。そのような文言が無くても本審査非承認になろうが責任を負えませんが。

いずれにせよ、万が一契約締結後に住宅ローン本審査非承認となった場合は

ローン解約期日までに売買契約自体を白紙解除するしかありません。

その期日を過ぎてからの契約解除は違約解除となり違約金が発生しますので注意が必要です。

 

 

 

本審査でNGでなる4つのパターン

住宅ローン事前審査承認されていても本審査で非承認となる4つのパターンをご紹介したいと思います。

事前審査承認されていて本審査でNGとなることはめったにないのですが、あらかじめ知っておいたほうが良い予備知識だと思いますのでご紹介いたします。

 

1:ネット系銀行での事前審査

これは先に説明した通りでネット系銀行の場合は、個人信用調査をかけていないことが多いのです。

ネット系銀行の場合は、一部AIを使いながら借入者の勤務先や年収等から借入額に対しての返済比率を出して融資基準に乗るかどうかの判断で事前審査承認を出しております。もちろん個信かけているネット系銀行もあるとは思いますが、人的に新審査している部分もあると思うのですが、あくまでも機械的に審査していることが多いために、実際の本審査で個別担当者が審査した際にNGになるという事があるのだと思います。

ネット系銀行の内部のことまでは分かりませんが、有店舗での銀行と違い一人の社員が対応する顧客数が有店舗とネット系の無店舗系銀行では違うという事です。なのでネット系銀行の場合はAI等を駆使しながら機械的な判断で回していくか、もしくは研修教育等を受けた外部業者等の派遣社員等が受信してマニュアル通りに判断しているんじゃないかなと思います。

2021年3月現在の某都市銀行とネット系銀行の社員数比

某都市銀行社員数:約3万人

某ネット系銀行:約500人

 

 

2:売買契約後に別の新たな借り入れ

事前審査での個信の状況と本審査での個信の状況が違ければ本審査で非承認となる可能性があります。

どういいう事かというと

事前審査での個人信用情報での調査では問題ない状態であったとしても

本審査での個人信用情報での調査をし直した際に既存の借り入れ返済が滞納していたなんてことがあったら本審査NGとなってしまう可能性が高いです。

事前審査をしてから契約締結後に本審査をするまでの間にある程度の期間があります。

事前審査で他の借り入れが無かったとして契約後に車をローンで購入したり、キャッシングをしたりというのは問題です。

事前審査承認を得ていても安心はしないでください!!

本審査の際にももちろん個信をかけ直しますので、売買契約後に新たにローン組んだり既存の借り入れ返済の滞納が出てくるとそこで本審査NGとなってしまう可能性があるのです。キャッシングして頭金を工面しようなんてもってのほかですね。

融資審査では、年収に対して借入の返済額の比率を見るのですが、金融機関いよって審査上での審査金利が違うのですが毎年の返済額が年収の30%に収まるように見ております。

毎年の借入額は、既存での借り入れがあればそれも審査の対象となり返済比率にかかわってきます。

ですので

事前審査承認を得て安心して売買契約後にオートローンで新車購入したなんてことがあって、

仮に事前審査の段階で返済比率が30%ギリギリに収まっているなんてことでした本審査で返済比率がオーバーしてしまいますので本審査で非承認となってしまうのです。

 

 

3:審査での内容と面談での言動が違う

先にも説明しましたが金融機関は、「この人にお金を貸してもちゃんと返してくれるのかどうか?」ということを見ております。審査での申請した書類の内容等と実際に本人と面談した際に行っていることが違ったり少しでも銀行担当者が引っかかるようなことがあれば本審査で非承認とされてしまう可能性が高いです。

隠していても調べれば分かります。

審査出した後に「実は・・・・」と言われても後から修正は一番審査での不信感を持たれるだけです。

少しでも不安があればあらかじめご相談いただければいくらでも対処法はあると思いますので隠さずに正直に伝えていただければと思います。

 

 

4:事前審査と本審査の時で状況が違う

事前審査の時と本審査の時で状況が違うという場合ですが、

例えば、事前審査と本審査で年をまたぐ場合等で事前審査での提出した源泉徴収上の年収と

本審査で新たな源泉徴収票上の年収に大幅に下がっているような場合です。

極端ですが事前審査の時は年収800万円あったのが年をまたいで新たな源泉著集票の提出では年収500万円になっていたなんてことがあったら全く返済比率が異なってきます。

歩合制の営業マンであったり転職していたなんてことでもありえますよね。

また、転職に関しては勤続年数でも審査対象としてみておりますので、先ほどの3.審査の時と面談の時で違うとなるとその時点でNGとなってしまう可能性が高くなります。転職でもプラスの転職とマイナスの転職で見たりもしますのであらかじめ審査を出す前に相談しながら審査を出した方が得策です。

 

住宅ローン審査承認を得るためのポイント

住宅ローン審査のポイントは、属性審査と担保評価をよくするという事です。

属性審査は、個人信用調査、年収や勤務先の調査になるのですが要するに返済する余力があるかどうかを見ております。また面談時には先にも説明したように審査書類と言っていることが違うか等も見ていたり返済はしっかりしているか等を見ております。

担保評価では、物件自体の遵法性や資産性等も見ていたりします。

なので、住宅ローンでは再建築が出来気ない物件であったり違法物件には融資できません。またマンションの場合であれば自主管理のマンションも注意が必要です。

住宅ローン審査承認を得るために気を付けておくべきポイントを簡単にまとめると下記表のとおりです。

属性審査でのポイント 物件評価でのポイント

・勤務先や勤続年数等

・自己資金等の金額

・金融資産等

・借入者の人間性

・積算評価

・建物の遵法性

・不動産の立地等

 

その他注意すべきポイントとして一部紹介すると

使途不明金の大きな金額の出し入れがあったり、クレジットカード利用が多かったりというのも引っかかったりする場合があります。また、過去にあったのですが携帯電話の契約で本体代金が毎月の基本料金に組み込まれていて2年間他社へ変更できないような契約の時に、途中解約で他社へ変更してしまい前の携帯会社の本体代金支払いが未納となってしまい履歴が個人信用情報に残ってしまったというパターンもあります。

逆に金融機関が好むようなポイントとしては

銀行口座からのお金の流れが毎月決まった流れの履歴があったり(生活費や預貯金等も分けていたり等)もポイントだと思います。この人は無駄な買い物等はしないと判断されやすいからです。

また、国家資格を所有して同じ会社に継続して努めている方も収入が安定していると判断されやすいです。

 

住宅ローン審査でご不安等がある方は事前審査出す前にご相談いただければと思います。

融資審査承認を得られるようアドバイスや状況により資料等作成いたしますのでご相談ください。

 

 

 

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