マンション管理状況の調査方法
マンションの良悪を決めるには管理状況を知ることが第一です。
マンション管理状況調査で見るべきポイントとは?
こんにちは。
台東区上野で不動産問題解決コンサルティング仲介の
株式会社ユー不動産コンサルタント脇保雄麻です。
今回は、「マンション管理状況の調査方法」についてです。
マンションの良悪を決めるポイント
中古マンションの良し悪しを判断する際には、下記の4つが大きなポイントとなります。
部屋が綺麗、汚いというのは、リフォームすれば綺麗になりますし、ご自身の予算の振り分け次第では、新築マンションよりも高グレードにすることだってできますので、正直どうでもよい軽微な問題ですが、下記の項目は、自分自身では解消のしようがない超重要ポイントです。
- 新耐震or旧耐震
- これまでの維持管理の状況と現在の財務状況
- 眺望、陽当たり
- 共用施設等
上記1の新耐震か旧耐震かの違いに関しては、いつ建物の建築確認が出されたかによって違います。新耐震基準は昭和56年6月1日に建築基準法が変わりました。その日を境に申請が出された日がどうかということが新旧の境目です。
よく間違いやすいのが建築された年月日ではなく
確認申請が出された日付が重要です。
3,4の眺望や共用施設等に関しては、実際に現地に行けば確認できることです。ただ、共用施設での注意ポイントとしては、無駄な共用施設がないかも重要になってきます。
新築時は共用施設が充実しているマンションは喜ばれますが、築年数の経過とともに維持管理も重要になってきます。そうなると毎月の管理コストも上がってくるということです。
次に重要なのは、2のこれまでの維持管理の状況と現在の財務状況です。
マンション全体の管理状況や財務状況等を知ることで、このマンション自体の資産状況等が分かるということです。
例えば、築年数経過とともに共用部の修繕等を行えば積立金等が減っていきます。次回の修繕等にはマンション管理組合で借入を起こさなければならない財務状況だと区分所有者に修繕する際に持ち出し金が多くなるという状況になりえるということです。
マンションの良し悪しを決めるのは上記の4つを全体的に見ていくということが大切です。
では、財務状況等はどのように調べるのか?
それが、「重要事項に係る調査報告書」というものになります。
重要事項に係る調査報告書
重要事項に係る調査報告書は、マンションの管理会社より請求するものになります。先ほどのマンションの財務状況等や重要事項等が記載されているものになります。
基本的な調査報告書に記載されている事項は、マンションの管理会社によって書式や記載事項が若干異なることがあります。
管理会社より重要事項の調査報告書を請求しても聞かなければ教えてくれない事項や聞いても教えてくれない事項も管理会社によってあります。
下記は、管理会はに聞いておいた方が良い事項を箇条書きにしました。
・管理費、修繕金・滞納は?(マンション全体・対象の部屋)
・大規模修繕工事履歴
・大規模修繕実施予定、修繕計画等
・管理費、修繕金値上げ予定
・アスベストの利用はないか?(調査はしているか?)
・耐震診断実施はしているか?
・住宅性能評価を受けているか?
・特定の者への費用減免の有無
・管理費の引き落としは?(当月分を当月引き落とし?何日引き落とし?)
・マンション内での事件・事故?
・暴力団関係者の入居は?
・その他、一時負担金が発生ないか?
管理会社がいない場合はどうするか?
重要事項調査報告書は、そのマンションに管理会社が入っている場合であれば請求することができます。
しかしながら管理会社が入っていなくそのマンションの管理組合で自主管理しているマンションも存在します。
その場合は、マンションの理事長からヒアリングして報告書をまとめていくといった調査が必要です。
自主管理のマンションに関しては、特に財務状況やお金の流れは重要です。過去に理事長が管理組合のお金持ち逃げしていたなんて物件もありました。
基本的に自主管理マンションは、住宅ローンが組みにくいといったことがあるため、お勧めすることは少ないのですが、調査をしっかりとしていないといけないことから、購入を決断されれるのであれば信頼できる仲介担当者に依頼するということが重要です。
当社でも自主管理マンションの売買仲介を行っておりますのでお気軽にご相談ください。
自主管理マンションの場合は、できれば理事長からヒアリングして署名をもらっておくことが望ましいです。調査項目やヒアリング事項等をエクセル等で作って最後に記名押印してもらう感じです。
調査報告書のポイント
重要事項調査報告書で見ておくべきポイントを解説します。
例えば、内覧時に建物共用部を見たときに、
外壁などに劣化事象が見られたにも関わらず、修繕積立金残高が少ないという
ような場合には、購入を見送ることも考えなくてはいけません。
不動産仲介会社が「重要事項に係る調査報告書」を取得するときには、併せて「長期修繕計画表」も取り寄せていることが殆どです。
長期修繕計画表には、「いつ、どのような工事が必要で、いくら必要なのか?」というような、将来の計画が書かれています。
あくまで計画であり、必要とされる工事や金額については想定ですので、実際には、そのタイミングで建物の調査を行ない、適宜計画を修正しながらマンションの維持管理をしていくことになります。
現在の積立金残高が、おおむねその計画通りに貯まっているのかなども、チェックしておくようにしましょう。
その他、皆様がペットを飼育したいとか、カーペットではなくフローリングに変更したいとか、楽器を演奏したいというような希望がある場合には、それらについても記載されていますので確認しましょう。
駐車場の空き状況についても記載がありますが、調査時点に「空きあり」となっていたとしても、皆様が引き渡しを受ける(=所有権移転)ときまでには空きが無くなってしまうこともあり得ますので、参考程度にとらえておくようにしましょう。
通常は、引渡前に空き区画を予約するとか、売主が使用していた区画を引き継ぐといったことはできませんが、例えば、身障者用区画でないといけないというような特別な事情がある場合には、管理組合と相談の上、所有権移転前に区画をおさえることができることもあります。
契約をする前に、これらのことも確認し、納得して住まいを購入するようにしましょう。
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